ツーリング日記 〜 丹原・音信山・万田野・大幅山林道

inage282005-05-04

 
 ゴールデンウィークが当たり年の今年、10連休にする人も少なくない中、私は仕事が忙しく4日間も休日出勤する始末。かろうじて休みが取れた5/5は、天気が良かったので愛車(Ape50)で房総ツーリングに行ってきた。
 
 最初は、丹原・音信山・万田野・大幅山林道 → 清澄養老林道 → 嶺岡林道と、千葉の代表的な林道を走りまくる欲張りなコースを考えていたが、寝坊したこともあり、丹原〜大幅山林道を行くことにした。
 
 まずは大多喜街道(国道297号)をひたすら南下。途中、海士有木(あまありき)という珍しい地名があるが、ここを過ぎてほどなく、一気に田園風景が広がる瞬間がある。ここまで千葉から約30分。
 
 出発から1時間ほどで林道の入り口に着く。なみだ橋の周辺は、小さな谷に拓いた田園で、そこを縫うように走る小幅の舗装は人や車の往来がほとんどなく、ちょっとした別世界に入り込んだようで、いつ来ても気分が良い。林道は、天気が良いこともあってむせかえるような新緑の嵐。つつじの季節でオレンジ色が新緑をバックによく映えていた。
 
 大幅山林道の終点から、国道465号経由で亀山湖を過ぎ、久留里街道(国道410号)を北上、一路帰路へ。途中休憩した甘味処で久留里を紹介したパンフレットをもらう。久留里は湧水と城で有名なのだそうだ。道を隔てた対面には蕎麦屋が。きれいな水で打った蕎麦、うまいんだろうなぁ。今度行ってみようっと。
 

久留里  http://www.annie.ne.jp/~ken/kururi/town/index.html
久留里城  http://www.asahi-net.or.jp/~ju8t-hnm/Shiro/Kantou/Chiba/Kururi/
上総掘り  http://homepage3.nifty.com/iwp/denntou/denntou.htm

  
今日のBGM : ケニー・ランキン(Kenny Rankin) " Like A Seed "
 

 中国語講座に参加

inage282005-03-10

 
 中国・大連の方と一緒に仕事をしている。近所で中国の留学生が無料で中国語を教えてくれていると知り、早速参加してみた。全5回で第3回からの参加。その日の参加者は5人。初参加が2人いたので1回目の復習からしてもらえることに。ラッキー。
 まずは声調(四声)の練習から。声調はイントネーションのパターンで、平坦、上昇、下降後上昇、下降の4種類。日本語で橋と箸のイントネーションが違うのと同様。母音は6種類あって、日本語のアイウエオに近い(と言っても大分違う)に加えて、ユの発音に近いものがもう1つある。これに子音をかけ合わせるので、1音節のバリエーションは単純に考えると日本語の5倍近くになるはず。するってーと単位時間あたりの情報量は日本語に比べてかなり多いのでは?
 1時間半のレッスンで自己紹介が出来るようになった(名前だけだが)。「我的名字是・・・」自分の名前が予想もしない発音になって面白い。次の日一緒に仕事をしている中国の人に試したら反応は上々!これだけでも結構盛り上がった。前より打ち解けられた感じがしたし、普段日本での言葉に苦労している彼らの立場を実感した。彼らの日本語習得の努力はすごいと思った。
 

コンピの曲紹介を追加しました   http://d.hatena.ne.jp/inage28/20050206

 
今夜のBGM : リンゴ・スターRingo Starr)「センチメンタル・ジャーニー(Sentimental Journey)」
 

 7×7 黄金の七曲 〜 ジャズ入門編

inage282005-02-06

 
rararapocariの発注(!?)の元、atnbとジャズ/ボサノバ入門をテーマとするコンピCDを作成した。前半の7曲は私、後半の7曲はatnbの選曲です。
 
曲目リスト
http://d.hatena.ne.jp/atnb/20050122
 
以下は、前7曲の簡単な紹介です。(ひとまず1曲目のみです。順次追記します。コラムは勝手なことを書いています。)
 

 
1.Buddy Rich / Ya Gotta Try
 
 「ドラムがうるさいやつも是非」 という要望でしたが、ジャズメッセンジャーズ(アートブレイキー)のようなコンボ(小編成)のレコードをあまり持っていない。ならばと言うことで、ドラマーがリーダーのビッグバンドから1曲。タイトルは、You got to try という意味(いわずもがなでしょうが)。
 ビッグバンド全盛は1950年代なのでしょうが、これは1970年代の録音。したがって、ビッグバンドのイメージに比べてより「現代的な=カッコ良い=聴きやすい」サウンドだと思います。これはサミー・ネスティコ(この曲はこの人)やボブ・ミンツァーといった現代的な感覚を持ったアレンジャーの力に依るところが大きい。そういうわけで今でも学生ビッグバンドでよく演奏されています。
 
【曲紹介】
 ジャズの曲は9割方、[テーマ部分+ソロ部分+テーマ部分の繰り返し] という構造ですが、この曲はピアノのイントロから始まります。つまり、[イントロ部分+テーマ部分+ソロ部分+テーマ部分] という構造。ソロ部分は、テナーサックスです。二人いるのが分かりますか?二人が数小節おきに交代で吹いているのですが、これはコール&レスポンス(Aが呼びかけてBが応答する)というより、バトルという方が正確。その違いは、コール&レスポンスは主従という関係があるのに対して、バトルは二者の立場は対等です。(またコール&レスポンスだと、Aのフレーズを汲んでやや発展させたフレーズでBが応答することが多いです。)同じテナーサックスですが音色の違いが分かると思います。先手に比べて後手の方がややファンキー。同じ楽器でもプレーヤーの個性が出るし音色も全然違います。 
 
【コラム:ジャズの曲はなぜ長い?】
 曲紹介に関連して簡単なコラムを書いてみました。今回のテーマは、「ジャズの曲はなぜ長い?」 です。ジャズの曲の構造は大抵 [テーマ部分+ソロ部分+テーマ部分の繰り返し] なのですが、テーマを1分前後とすると前後合わせて約2分。10分の曲だとすると8分がソロ部分ということになります。なぜこんなにソロが長いのか?ソロ部分はテーマのコード進行をn回繰り返しています。ソロがコード進行1回分で終われば、計3分の曲になるのですが、プレーヤーが興に乗ってくると(というより、やりたいことをちゃんとやろうとすると)テーマ1回分ではすまなくなり、結果、曲が長くなると言うわけです。
 でも長いソロをえんえん5,10分聴かされるのはとっても退屈。(ジャズを聞き始めた頃は特にそうです。)そんな退屈をちょっと緩和する方法があります。ソロの時に一緒にテーマを歌ってみるとあら不思議、全く違和感がありません。それもそのはずソロ部分ではテーマのコード進行が繰り返されているからです。歌っているうちに、ソロはただだらだらと長いのでないことが分かり、曲の構造も見えてきてます。またひとつジャズが親しみやすいものになると思います。
 
(次回は、「ジャズのソロはなぜ退屈か?」 の予定です。早くも最終回です。)
 

 

 
2.John Coltrane / Moment's Notice
 
 「ブログで「古典」宣言をしている通り、ジャズの古典の美味しいところ(エポックメイキングだったり、名盤の抜粋曲など)を聴いてみたいです」 とのことだったので、2曲目は超有名盤から選曲しました。と言っても、メロディーもキャッチーだし、親しみやすい曲だと思います。ブルーノート・フォー・カフェ・アプレミディにも選曲されています。
 
【曲紹介】
 この曲もジャズの例にもれず、[テーマ部分+ソロ部分+テーマ部分の繰り返し] という構造です。前にコメントで、「管楽器が全然聞き分けられない」 とのことでしたが(そんなことはないと思いますが)、この曲はジャズの代表的な管楽器(サックス、トロンボーン、トランペット)を聴き分ける格好のサンプルでしょう。ソロは、テナーサックス→トロンボーン→トランペット→ベース(弓弾き)→ピアノの順番。トランペットのリー・モーガンは当時18歳。ファンキーという言葉は彼のためにあるような、そんな充実したソロです。後にアート・ブレイキージャズ・メッセンジャーズに参加。サイドワインダーは、ファンキー・ジャズの先駆けとして一世を風靡します。
 
【コラム:ジャズのソロはなぜ退屈か?】
 この曲にこのテーマは失礼千万かも知れません(各プレーヤーのソロがとても充実しているので)。が、ほとんどの人の最初にジャズを聴いたときの印象は、「お洒落な感じはするけど、なんだかよく分からないなぁ」 というものではないでしょうか。特にソロは、意味不明の呪文か外国語に聴こえるのでは?そこで今回は、ジャズのソロが複雑化した経緯を、ビバップの誕生と絡めて書いてみます。
 ビバップは1940年代に起こったムーブメントで、主なミュージシャンとしては、バド・パウエル(ピアノ)、チャーリー・パーカー(アルトサックス)、ディジー・ガレスピー(トランペット)がいます。ビバップの特徴を簡単にまとめると以下になるでしょう。
 
   1. テンポアップ
   2. コードの複雑化
   3. 2.に伴った、メロディー(ソロ)の複雑化
 
 ビバップは、従来のスウィング・ジャズに比べて、演奏テンポが格段に速くなっています。ジャズは、ダンスホールのBGMから、座って鑑賞する音楽に変化していくのです。(ビバップがエキサイティングなのはスウィング以上なのですが。)
 また、従来の曲に比べてコードが複雑になっているのもビバップの特徴です。コードはソロをする基盤になると同時に制約にもなります。コードはすなわち音階を意味していて、ある小節でのソロのフレーズは、その小節のコードから導出される音階の構成音から成ります。つまり、基本的なコードのみから出来ている曲ではソロで使用できる音にも限りがあります。そこでビバップ創始者達は代理コードを用いることで、曲のコードを拡張し、ソロの自由度を大きくしたのです。
 一つ例をあげてみましょう。いわゆる、Ⅱ→Ⅴ→Ⅰ 進行というのがあります。ハ長調だと、[Dm7 → G7 → C] というコード進行です。これをビバップでは、G7を代理コードに置き換えて、[Dm7 → D♭7 → C] というコード進行に変化させたりします。(楽器があったらぜひ弾いてみて下さい。明らかに違う響きですが、流れに違和感はありません。代理コード恐るべし・・・。)
 
   ハ長調 の Ⅱ → Ⅴ → Ⅰ 進行
   通常    [ Dm7 → G7 → C ] 
   代理Code [ Dm7 → D♭7 → C ]
 
 D♭7 にはハ長調にない音が二つも(C♯,G♯)含まれているので、ソロの自由度も大きくなり、聴いている側にも適度な驚きが生まれます。
 
 ビバップで促進したコードの複雑化は、以降のモダン・ジャズでより拡張されます。結果、ソロのフレーズはさらに複雑になり、一聴して意味不明な外国語になってしまう訳です。様式の複雑化・拡張はどの世界にも共通することですが、ひとつ例えるなら、普通のカレーに色々なアレンジを加えるようなものでしょう。最初は美味しかったカレーも何度も食べると飽きてくる。ポークをエビにしたり、ハンバーグ載せたり、かきフライ添えたり、ドライカレーにしたり、そばにかけてカレー南蛮、などなど。この前などは、かき揚げ丼にカレーをかけたメニューを見かけました。ジャズのバリエーションの極致の一つはフリージャズでしょう。食べ物と同様、音の好みも十人十色です。
 モダン・ジャズのソロ(=意味不明な外国語)を苦痛から快楽に換えるには、まずは何度も聴くことだと思います。そのうち、印象的なフレーズや、よく聴くフレーズが頭に入ってきて、ソロをフレーズの単位で聴けるようになってきます。奇しくも、ジャズではフレーズのひとまとまりを’イディオム’と呼びます。ソロを聴きながら、同時進行で頭の中でトレースできるようになれば、難解なモダン・ジャズもこっちのもんです。
 (3/6記)
 

 

「スマイル・ツアー」ブライアン・ウィルソン

inage282005-02-02

 
昨年9月に発売された スマイル (Brian Wilson) は素晴らしい出来だった。
再録音しただけあって音はきわめて明瞭、にも関わらず60年代のアコースティックな感触が残っていて嬉しかった。ブライアンのボーカルも、バンドのアンサンブルも良かった。ロック、ジャズ、カントリー、クラシック、教会音楽などミックスしていて分類不可能。この人は本当に効果的なポリフォニーの音楽を書ける数少ない一人だと思う。アルバムの楽曲の構成は今回のレコーディングのためにリファインしたそうだが、それはブライアン・ウィルソンが今なお現役で生のアーティストだということを物語っている。
 
そういうわけで、1/31に東京国際フォーラムに「スマイル・ツアー」を聴きに行った。構成は、ペット・サウンズ・ツアーと同様。
  
 1部:過去の名曲シリーズ
 2部:本編(SMiLE)
 アンコール
 
1部で「God Only Knows」の厳かなフレンチホルンのイントロが流れると会場は興奮。
ペット・サウンズではカールがリードを取っていたので、誰が歌うのかなーと思っていたら、なんとブライアン自身のリードボーカルだった。もちろん、往年の透明感のある声質ではなく、特にハイトーンを出すのはかなり辛そうなのだが、自分の作品に責任を持って演奏している姿が、廃人同様の生活から、ドラッグ/アルコール中毒を克服して、それを完成しなかったことが自身の破綻の原因のひとつとも言われる幻の名盤スマイルと正面から向き合い、ついにはそれを完成した事実とオーバーラップして、感動を覚えると同時に、完成度の高い作品を届けてくれたことに感謝の気持ちを覚えた。
 
ペット サウンズは自己の内面の探求だったが、スマイルはアメリカの探求がテーマであったと思う。
Heroes and Villains」から連続して演奏される「Roll Plymouth Rock」の曲の時、バックにアメリカンインディアンの絵が照らされていた。と同時に歌詞の中で、'American Indian' と歌っていたことに初めて気が付いた。”英雄と悪漢”とは西部開拓時代の白人とアメリカンインディアンのことを指しているのかなと思い、また一つスマイルのアメリカ探求のテーマを知った思いがした。
 
さて全体を通しての感想だが、パフォーマンス自体はペットサウンズツアーの方が完成度が高かったように感じた。
前半のアコースティックセットは最高で、このバンドのハーモニーの実力を堪能することができ、ビーチボーイズ最盛期に比べて決してひけは取らないのではないかとさえ思った。(もちろんハーモニーを構成する素材が違うのでテイストは違う。)ただ本編のSMiLEが、演奏が難しかったのか、リハーサルが充分でなかったのか、日本のオーディエンスに対して集中力が持続しなかったのか、単にコンディションが悪かったか、理由は分からないが、ポップシンフォニーの繊細・緻密なアンサンブルを期待して行ったのだが、残念ながらCDを聴いたときの感動を上回らなかった。CDとライヴは比較してはいけないかも知れない。が、前回のペット・サウンズ・ツアーの出来があまりに良かったので今回も、と期待してしまったのだ。ただこれは背景や歴史を脇に置いて完全に音楽的な側面から冷静に鑑賞した感想なので、前述したように山あり谷ありの人生を考えると感動・感謝は禁じ得ないのだった。
 
メンバー紹介で、唯一の女性メンバーを紹介する時、ベーシストがロイオービソンのプリティーウーマンのイントロを弾いていた。(ドドミソシ♭レドシ♭、というやつです。)笑っちゃった。ユーモアありますね。 

 


セットリスト(2/2のものですがほとんど変わらないはず)

Surfer Girl
Wendy
Add Some Music To Your Day
Please Let Me Wonder
Drive In
And Your Dreams Come True
Your're Welcome
=> ここまでがアコースティック・セット
Sloop John B
Desert Drive
Dance Dance Dance
California Girls
God Only Knows
Forever
Good Timin'
I Get Around
Sail On Sailor
Marcella

SMiLE

Do It Again
Help Me, Rhonda
Barbara Ann
Surfin' U.S.A.
Fun Fun Fun
Love & Mercy

喜楽 (らーめん、渋谷)

 
代官山の東京バプテスト・チャーチのクリスマス・コンサートのあとに寄った。
かつてはっぴいえんどが出演していたロック喫茶BYGもある渋谷道玄坂百軒店の中の一店。
 

渋谷道玄坂 百軒店
http://www.welcome-shibuya.co.jp/100kenten/

 
「おすすめは何ですか?」「もやしらーめんか、らーめんが良いんじゃないでしょうか」と言うことで、「もやしらーめん」を注文。
二階にも客席があるらしく少し待ってから「もやしらーめん」が到着。どんぶりには山盛りのもやし。麺は平打ちに近い中太ストレートで、かために茹でられており、自分の好みに合っていて嬉しかった。そしてスープ。喜楽の味を特徴づけていると思われる焦がしネギが濃いめ醤油味のスープとよく合い個人的には大好きな味でした。他にはチャーハンもおいしいとのこと。これはまた行ってみなくては。
 
厨房中央で調理をメインにやっているご主人(?)が、調理中「よしー」とか「おしー」と言っているのだが、語尾のみ聞こえて「シュー、シュー」と聞こえるのが最初気になった。きっと調子が出る言葉なのだろう。卓球愛ちゃんの気合いの一声、「ター(サー?)」を連想した。